ハイブリッド車に関連する各種税金について解説!エコカー減税の対象車とは?
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環境に優しく音が静か、燃料費も少なくて済むなど、さまざまなメリットで注目されてきたハイブリッド車。エコカー減税など、税金も優遇されているイメージがありますが、実際にはどのような内容でどれくらいお得なのか、よくわからないという方も多いのではないでしょうか。
この記事では、ハイブリッド車に関連して知っておきたい各種の税金とその優遇措置について詳しく説明します。ハイブリッド車を購入検討する際の参考にしてみてください。
ハイブリッド車の自動車税の基本
自動車税(種別割)とは、所有者が毎年納める税金で、排気量で税率が変わってきます。ご自身の所有する車や今後購入したい車がどれくらいの自動車税になるか、理解しておくと良いでしょう。
ハイブリッド車の自動車税の計算方法
一般の自動車もハイブリッド車も。自動車税は排気量に基づいて計算されます。
たとえば、排気量が1.5リットルのハイブリッド車は、標準の自動車税率では「1,000cc超1,500cc以下」の区分となり、年間30,500円(2019年10月1日以降に初回新規登録した場合)が基本税額です。
なお、環境性能に応じて自動車税の税率が軽減される「グリーン化特例」は、現在電気自動車、プラグインハイブリッド車、燃料電池車などに適用され、一般のハイブリッド車には適用されません。
エコカー減税・環境性能割とは?
ハイブリッド車には、エコカー減税や環境性能割などの税金の減免措置もあります。混同されやすいので、しっかり違いを把握しておきましょう。
エコカー減税とは
エコカー減税は、環境性能に優れた車に適用される、自動車重量税の税制優遇措置です。
エコカー減税の対象となる車は、電気自動車、燃料電池自動車、プラグインハイブリッド車、平成30年排出ガス規制適合の天然ガス自動車、クリーンディーゼル車、2030年度基準を50%以上達成したハイブリッド車を含むガソリン車/LPG車などが挙げられます。新車だけではなく中古車も対象で、いずれも減税となるのは基本的に1回だけという点に注意が必要です。
環境性能割とは
2019年に、それまで自動車の購入時に課税されていた自動車取得税が廃止になり、かわりに「環境性能割」が導入されました。
環境性能割は、購入金額に対して環境性能に応じた税率を課税する仕組みです。自動車の燃費性能に応じて、登録車は購入金額の0~3%、軽自動車は0~2%課税され、燃費が良い車ほど税が軽く、電気自動車の場合には非課税です。
車種 | 税率 |
ガソリン車 | 0~3% |
軽自動車 | 0~2% |
電気自動車 | 非課税 |
エコカー減税・環境性能割のメリットとデメリット
エコカー減税や環境性能割の最大のメリットは、環境に優しい車両を購入した際の税金の減免です。一方で、デメリットとしては、減税措置が一時的なものであり、将来的に政策が変更される可能性があることです。また、エコカー減税の対象車種が限られているため、選択肢が制限されることもあります。ハイブリッド車を選ぶかどうかは、経済的なメリットに加えて、環境への配慮や燃料効率の向上など、長期的な視点での検討が必要です。
新規登録から13年以上が経過したハイブリッド車と自動車税
自動車が新規登録されてから13年が経過すると、自動車税(種別割)と自動車重量税の2種類の税額が上がります。ただし、ハイブリッド車はこの限りではありませんので、その違いを確認しておきましょう。
新規登録から13年以上経過した車の税金
一般的な車両では、登録から13年が経過すると税額が約15%増加しますが、ハイブリッド車はこの重課の対象外となります。
また、自動車重量税は車検の際に法定費用としてかかる税金ですが、新規登録からやはり13年経過後に税額が重くなり、18年が経過すると、さらに税額が増えます。ハイブリッド車では、この重課の割合も軽減されます。
重課の適用外となる条件
新規登録から13年が経過しても、自動車税が重課されない車種として、電気自動車、燃料電池車、天然ガス自動車、ハイブリッド車、路線バス、被けん引車などがあります。
ハイブリッド車の場合、自動車重量税は当初からエコカー減税が適用されており、13年経過後の税金額の算出方法はかなり複雑ですので、詳細の金額を知りたい場合は、国土交通省のウェブサイト内にある「次回自動車重量税額照会サービス」に必要事項を入力し、次回の税額を確認してみてください。
ハイブリッド車とガソリン車の税金比較
ここまでハイブリッド車に関連する税金の軽減措置を見てきましたが、ハイブリッド車と一般的なガソリン車では、税金の負担額にどれくらいの差が出てくるのか、改めてまとめてみましょう。
自動車税
排気量が同じであれば、毎年課税される自動車税においてハイブリッド車とガソリン車に差はありません。ただし、プラグインハイブリッド車はグリーン化特例が適用されるため、購入翌年度の自動車税はおおむね75%軽減されます。
自動車重量税
ハイブリッド車は、エコカー減税の適用により、初回の自動車重量税が減免もしくは免除されます。その税額は環境性能によって異なります。ガソリン車も従来はエコカー減税の対象になっていましたが、2024年以降は基準が厳しくなり、一般のガソリン車はエコカー減税の対象からはほぼ外れるものと見られます。
環境性能割
自動車を取得した時のみ課せられる税金で、燃費基準達成度により金額が変わってきます。同じ購入金額の場合、ハイブリッド車はガソリン車よりも1~2%ほど安くなる傾向があります。
新規登録から13年を超えた車の重課
新規登録から13年を超えるとガソリン車は自動車税が重課されますが、ハイブリッド車はその重課を免除されるなど、違いが大きくなってきます。
このように、保有年数にもよりますが、ガソリン車と比較してハイブリッド車は税金を数万円以上の単位で節約することができます。
ハイブリッド車の税金の傾向と魅力
自動車に関わる税金については、ハイブリッド車は長期的に見て有利な傾向です。車本体の価格はガソリン車と比べて高いことが多く、初期投資は必要ですが、税金の軽減、燃料費の節約、そして環境への配慮など、ハイブリッド車にはさまざまな魅力があります。
ハイブリッド車の選択には、経済的なメリットだけでなく、環境保護への貢献や持続可能なライフスタイルへの移行も重要な動機となります。世界的に見ても環境に負荷をかけないライフスタイルの実践は大きな流れとなっており、将来的にはハイブリッド車など環境に優しい車に対するさらなる税制優遇が期待されるため、ハイブリッド車への投資は長期的な視点で見ても有益であると言えるでしょう。
まとめ – ハイブリッド車にかかる各種の税金を理解しよう
ハイブリッド車などの環境に優しく燃費の良い車が欲しいけれども、購入費用が高くてあきらめていたという人にとって、強い味方になるのが税制の優遇です。長い目で見れば、こうした税金の優遇措置や燃料費の節約などで、車両購入価格などの初期投資を回収できる可能性もあります。まずは税金についてしっかり理解し、ハイブリッド車のメリットやデメリットを把握した上で、ハイブリッド車を購入すべきかどうかを検討してみてください。
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