マニュアル車のおすすめ9選! カッコいい・安い・初心者向けなどタイプ別に紹介
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操る楽しさを感じられるマニュアル車のおすすめモデルを、自動車ライター/インストラクター/ジャーナリストの齊藤優太が紹介します。指定自動車教習所での運転指導経験がある自動車ライターの筆者が、「カッコいいスポーツカータイプのマニュアル車」「コスパがいいマニュアル車」「初心者向けマニュアル車」にわけて3車種ずつ紹介するとともに、マニュアル車を選ぶメリットなどについても解説します。マニュアル車を検討しているときの参考にしてみてください。
マニュアル車があるのはどんな車種? 選ぶメリットは?
オートマ(AT)限定免許の取得率が高く、2025年(令和7年)4月1日から指定自動車教習所におけるマニュアル免許取得のカリキュラム変更がされ、日本国内で販売される車のほとんどがオートマチック(AT)車になっている現在でも、マニュアル車を設定し続けているモデルがいくつかあります。そんなマニュアルトランスミッションを設定している車には、どのような特徴があるのでしょうか。
マニュアル車を設定しているモデルは、運転そのものを楽しむ車、つまり、スポーツカーやスポーティな走りが特徴となっている車に設定されているケースが多いです。また、ドライバーが自らギアを選択し、状況に応じた最適なギアで走破する必要がある場面を走る車(トラックやオフロード車など)にもマニュアル車が用意されている場合があります。
速度や道路状況・路面状況に応じたギアをドライバーが選んで走行するという意味では、AT車のシフトレバーの操作やパドルシフトの操作を使用してマニュアルモードにすれば十分なのではないかと思う方もいるでしょう。
しかし、AT車のマニュアルモードには、トランスミッションを保護するセーフティ機能が備わっている場合が多く、エンジン回転数が高くなると自動でシフトアップしたり、速度が落ちると自動でシフトダウンしたりすることがあります。つまり、AT車のマニュアルモードは、ドライバーの意思とは異なる動きやギア操作をしてしまう可能性があるということです。
また、AT車のマニュアルモードは、ドライバーが自分の意志でギアを変えるシフト操作やトランスミッションとエンジンを繋げるクラッチペダルの操作などがないため、運転している感覚を感じにくいという点もマニュアル車と異なるポイントとなります。

このように、さまざまな理由からAT車が多く流通している現在でも、マニュアル車を選ぶ人がいるのです。
AT限定免許の取得者やAT車の流通台数が多い現代において、マニュアル車を選ぶメリットをまとめると次のとおりになります。
- 車を操作している感覚を感じられる
- ギアを自由に選択できるため状況に応じた速度を作りやすい
- 誤操作による暴走を防ぐことができる
マニュアル車は、ギアの操作やクラッチの操作など、車を操っている感覚を強く感じられる車です。また、現在の状態に応じた最適なギアを選択できるため、交通状況や路面状況などに適した速度作りや駆動力を得やすいのもマニュアル車のポイントといえるでしょう。
加えて、クラッチペダルを操作してクラッチを接続しなければ車が動き出さない構造となっているため、アクセルペダルとブレーキペダルを踏み間違えて急発進してしまうおそれがないのもマニュアル車の特徴です。
カッコいいスポーツカータイプのマニュアル車
カッコいいスポーツカータイプのマニュアル車のおすすめモデルを3車種紹介します。スポーツカーらしいスタイリングのマニュアル車を検討していたり欲しいと考えていたりする方は、ここでピックアップしている3モデルをチェックしておくことをおすすめします。
※本記事掲載の価格は2025年4月現在のものです
1.フェアレディZ(日産)

日産 フェアレディZ(7代目)は、ドライバーが意のままに操ることができるダイナミックなパフォーマンス、俊敏なレスポンス、歴代Zをオマージュしたデザインなどが特徴の2ドア2シータークーペです。
また、NISMO専用パーツの装着やNISMO専用チューニングがされた「フェアレディZ NISMO」もラインナップしています。
現行モデルのフェアレディZを見てフェアレディZのオーナーやファンになった方だけでなく、過去のフェアレディZオーナーやファンも魅了する最新のフェアレディZのスタイリングは、懐かしくも新しい絶妙なデザインといえるでしょう。
日産が世界に誇る歴史あるスポーツカーがほしい、スポーティなスタイル・カッコいいクーペタイプの車に乗りたいと考えているのであれば、一度フェアレディZを見てみることをおすすめします。
マニュアル車が選べるグレード:
・フェアレディZ Version ST(2WD/6MT):675万9,500円(税込)
・フェアレディZ Version S(2WD/6MT):634万7,000円(税込)
・フェアレディZ(2WD/6MT):549万7,800円(税込)
2.ロードスター(マツダ)

マツダ ロードスターは、マツダを代表するオープンスポーツカーです。また、日本国内だけでなく世界各国で人気があるモデルでもあります。
現行モデルである4代目ロードスターは、マツダならではの魂動(こどう)デザインを採用し、フロントからリアまで流れるようなフォルムや躍動感あるボディパネルの造形などが特徴です。
また、ドライバーと車が一体になっているような「人馬一体」の感覚をオープンエアで楽しめるのもロードスターならではの魅力といえるでしょう。
マニュアル車が選べるグレード:
・RS(2WD/6MT):367万9,500円(税込)
・S Leather Package V Selection(2WD/6MT):355万3,000円(税込)
・S Leather Package(2WD/6MT):349万8,000円(税込)
・S Special Package(2WD/6MT):308万7,700円(税込)
・S(2WD/6MT):289万8,500円(税込)
3.BRZ(スバル)
<写真挿入:メーカー提供画像・貴社保有画像など>
スバル BRZは、水平対向エンジンを搭載したFR(フロントエンジン・リアドライブ)レイアウトのピュアスポーツカーです。トヨタと共同開発されたBRZは、2012年に発売されました。なお、トヨタ 86は、BRZの兄弟車です。
2021年7月に発表された2代目(現行モデル)も、初代モデルと同様にトヨタと共同開発されているものの、兄弟車GR86との個性をより際立たせた走り味になっています。
スポーツ走行を存分に満喫できるGR86に対し、BRZは「誰もが愉しめる究極のFRピュアスポーツカー」をコンセプトとした走りとなっています。
GR86との差別化を図っているBRZは、スポーティなスタイリングと長距離ドライブもできる心地よいフィーリングが魅力のスポーツカーです。
マニュアル車が選べるグレード:
・STI SPORT(2WD/6MT):378万4,000円(税込)
・S(2WD/6MT):350万9,000円(税込)
・R(2WD/6MT):332万2,000円(税込)
安くてコスパがいいマニュアル車
マニュアル車の中には、スポーティなスタイリング、かつ、スポーツドライビングも楽しめるグレードでありながら価格が抑えられているモデルもあります。ここからは、安くてコストパフォーマンスが高いマニュアル車を3車種紹介します。
1.スイフトスポーツ(スズキ)

スズキ スイフトスポーツは、スズキのコンパクトカー「スイフト」のスポーツモデルとして2005年に誕生しました。また、日本国内における評価が高いだけでなく、ヨーロッパなどの海外市場においても優れた走行性能や利便性などが評価されています。
2017年に販売を開始し、2025年にファイナルエディションをもって販売終了となる3代目スイフトスポーツは、軽量化技術とともに走行性能を向上させた小型車「スイフト」をベースに作られているコンパクトサイズのスポーツハッチです。日本におけるナンバー区分は3ナンバーとなるものの、全幅が1,735mmとなっているため日常使いしにくいと感じることはないでしょう。搭載されるエンジンは、1.4Lターボエンジンで、最大トルクが230Nmとなっているため、力強い動力性能や軽快な加速感を楽しむことができます。
通勤や送迎、買い物など、普段使いしやすいサイズのボディに、1.4Lターボエンジンが組み合わされているため、軽快なスポーツドライビングを楽しむことができます。
マニュアル車が選べるグレード:
・スイフトスポーツ特別仕様車ZC33S Final Edition(2WD/6MT):232万9,800円(税込)
・スイフトスポーツ(2WD/6MT):216万4,800円(税込)
2.コペン(ダイハツ)

ダイハツ コペンは、誰もが気軽に楽しめる本格的なオープンスポーツカーとして開発され、2002年に発売されました。
初代モデルでは、丸みを帯びたユニークな外観デザイン、電動開閉式ルーフ(アクティブトップ)、持つ悦び、操る楽しさなどにより多くのファンを獲得しました。
2014年に発売した2代目では、初代コペンで築き上げた電動開閉式ルーフを受け継ぎながら、新しいボディフレーム構造の「D-Frame」を採用。また、着脱可能な内外装構造「DRESS-FORMATION」というユニークなボディを取り入れているのもポイントです。新しいボディ骨格とボディ構造により「感動の走行性能」と「自分らしさを表現できるクルマ」という新しい価値観を提供するモデルとなりました。
自分らしさを表現できる軽オープンスポーツカーのコペンは、気軽にスポーツドライビングを楽しめるモデルです。価格は、軽自動車として考えると高額ですが、電動開閉ルーフを持つオープンスポーツカーとして考えれば手が届きやすいといえるでしょう。
マニュアル車が選べるグレード:
・GR SPORT(2WD/5MT):255万6,400円(税込)
・Cero S(2WD/5MT):231万円(税込)
・Cero(2WD/5MT):209万5,500円(税込)
・Robe S(2WD/5MT):225万1,700円(税込)
・Robe(2WD/5MT):203万8,300円(税込)
3.86(トヨタ

トヨタ 86は、2012年に発売されたコンパクトサイズのFRスポーツカーです。スバルと共同開発されたモデルであるため、スバル BRZが兄弟車となります。
低く伸びやかなボンネット、滑らかに傾斜するルーフライン、トヨタの名スポーツカー 2000GTを想起させるクォーターガラスの形状などが特徴です。
搭載されるエンジンは、新開発された2.0L水平対向4気筒D-4S。最高出力は、エンジン排気量1Lあたり100馬力となる200馬力(デビュー時の数値)を発生させます。
兄弟車であるBRZとの違いは、外観デザインや乗り心地などです。乗り心地は、BRZがしなやかな足まわりのセッティングになっているのに対し、86は若干ハードでスポーツカーらしさを思わせる足まわりとなっています。
後継モデルにあたるGR86の発売により新車で購入することができないため、トヨタ 86を購入する際は中古車を探すことになります。86の中古車は流通台数が多いため、手が届きやすい価格の車両を見つけることが可能です。
マニュアル車が選べるグレード:
・GR(2WD/6MT):506万円(税込)
・GR SPORT(2WD/6MT):385万円(税込)
・GT Limited Black Package(2WD/6MT):341万8,000円(税込)
・GT Limited(2WD/6MT):324万2,800円(税込)
・GT(2WD/6MT):303万7,100円(税込)
・G(2WD/6MT):267万1,900円(税込)
※2019年10月時点の新車販売価格
初心者向けのマニュアル車
限定なし(MT車)の運転免許を取得し、初めてマニュアル車に乗る方やマニュアル車を初めて購入する方など、マニュアル車初心者におすすめのモデルを紹介します。マニュアル車デビューをしようとしている方は参考にしてみてください。
1.GRヤリス(トヨタ)

GRヤリスは、「モータースポーツを起点としたもっといいクルマづくり」を通して生まれた3ドアスポーツハッチバックです。
扱いやすいサイズのマニュアルスポーツカーであるGRヤリスは、クラッチミート(クラッチを接続し始める部分、半クラッチの位置)したときにエンジン回転数をなるべく維持しようとするよう制御されるため、発進時などにエンストしにくくなっています。
さまざまな制御によって運転しやすい仕様になっていることから、初心者にもおすすめのモデルといえるでしょう。
マニュアル車が選べるグレード:
・RZ“High performance”(4WD/6MT):498万円(税込)
・RZ(4WD/6MT):448万円(税込)
・RC(モータースポーツ参戦用車両、4WD/6MT):356万円(税込)
2.シビックタイプR(ホンダ)
<写真挿入:メーカー提供画像・貴社保有画像など>

ホンダ シビックタイプRは、ホンダを代表するモデルであるシビックに設定されている高性能なスポーツモデルです。
2022年から販売されている現行モデルのシビックタイプRは、スポーツモデルの本質的な価値である「速さ」と「ドライビングプレジャー」を追求しながら、日常使いしやすいパッケージングと初心者でも扱いやすい制御(シフト操作時にエンジンの回転数が合うようコントロールするレブマッチシステム)がされていることが特徴となっています。
シビック譲りのユーティリティの高さとスポーツカーらしい走りを高い次元で両立しているモデルとなっているため、初めてスポーツカーを所有する方やスポーツカーに乗りたいものの使い勝手を犠牲にしたくない方などにおすすめです。
マニュアル車が選べるグレード:
・シビック TYPE R(2WD/6MT):499万7,300円(税込)
・シビック TYPE R RACING BLACK Package(2WD/6MT):599万8,300円(税込)
3.WRX STI(スバル)

スバル WRX STIは、WRXシリーズ共通コンセプト「Pure Power in Your Control」を高次元で具現化した、トップグレードモデルです。
パワフルなエンジンをドライバーの意のままに操ることができるスバル最高峰のAWDスポーツパフォーマンスを実現するために、ボディやシャシーなど車両各部の性能を極限まで高めていることが特徴となっています。
搭載されるエンジンは、モータースポーツの現場で性能を磨き続けてきた2.0L水平対向ハイパワーターボエンジンで、最高出力が227kW(308PS)/6400rpm、最大トルクが422Nm(43.0kgfm)/4400rpmとなっています。
新車販売が終了しているため、手に入れたい場合は中古車を探すことになりますが、人気モデルであるため車両価格が高くなっている傾向が見られます。
中古車価格は高いものの、モータースポーツの現場で培われた本格スポーツモデルを4ドアで楽しめるWRX STIは真のスポーツセダンと呼ぶにふさわしいモデルです。
そのため、初心者からベテランまでおすすめできる高性能スポーツモデルといえるでしょう。
購入のハードルは高いかもしれませんが、手に入れてしまえば長く乗ることができるスポーツモデルであるため、1台の車を長く乗り続けたいと考えている方におすすめです。
マニュアル車が選べるグレード:
・WRX STI Type S(4WD/6MT):411万4,800円(税込)
・WRX STI(4WD/6MT):379万800円(税込)
※発売当時(2014年)の新車販売価格
目的に合ったマニュアル車を選ぼう!
マニュアル車は、シフト操作やクラッチペダルの操作など、車を操っている感覚をダイレクトに感じられる車です。また、クラッチペダルを操作することで車が動き出す構造となっているため、AT車の事故によくある、アクセルペダルとブレーキペダルの踏み間違いによる誤発進や急発進などをすることがほぼないというのもマニュアル車ならではの特徴となります。
車をマニュアル操作で操る楽しさを感じたい、ドライバーの操作に対して車が反応する喜びを味わいたいという方は、この機会にマニュアル車の購入や乗り換えを検討してみてはいかがでしょうか。
マニュアル車に乗り換える際は、希望するマニュアル車を新車・中古車問わず探すだけでなく、現在乗っている車を高く買い取ってもらうことが重要です。
車を高く売るのと同時に、マニュアル車の中古車を探したいときは、ぜひラビットにご相談ください。
企画監修・執筆

齊藤優太
自動車ライター/インストラクター/ジャーナリスト
フリーランスの自動車ライター/インストラクター/ジャーナリスト。新車ディーラーの営業職、指定自動車教習所の教習指導員、中古車買取、タクシードライバーなど、自動車に関連する仕事に従事した後フリーランスとなる。現在は、自動車ライター/インストラクター/ジャーナリストとして、さまざまな媒体へ記事を寄稿したり、メディアに出演したりしている。
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