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平均燃費・実燃費の高い車は? 燃費が悪くなる原因や改善のコツも紹介

燃費の良さはガソリン代の節約だけでなく、環境への配慮にもつながります。そもそも燃費とは何を指すものなのか、ということから、今乗っている車の燃費を確認する方法や、燃費の良い車を調べる方法をご紹介します。
さらに、車の燃費が悪くなってしまう原因と、その改善方法も併せて説明していきます。

そもそも燃費とは? 平均燃費や実燃費の違いも解説

燃費とは「燃料消費率」の略称で、単位あたりの燃料(ガソリンや軽油)でどれくらいの距離を走ることができるかを表した数値です。例えば燃費が20km/Lだとすると、1Lの燃料で20km走ることができる、という意味になり、数値が大きいほど、燃費が良いと言えます。

しかし、ひとくちに「燃費」と言っても、その実態は呼び方によって異なる場合があります。

まず一般的に「燃費」といえば、様々な走行状況を平均した「平均燃費」のことを指します。これは、燃費は運転の仕方や走行状況によっても変わるためです。

一方、「カタログ燃費」や「実燃費」という呼び方もあります。「カタログ燃費」とは、自動車メーカーが、基準となる測定方法によって燃費を測定した値で、カタログに表示される、いわば公式の燃費です。それに対して、「実燃費」とは、ユーザーが公道で実際に走行した場合の燃費です。整った条件で走るカタログ燃費よりも、リアルな実燃費の方が低くなるのが一般的です。こうした様々な「燃費」の違いを知っておくと、車を選ぶ際の参考として役に立つでしょう。

燃費性能のいい自動車の確認方法

燃費性能のいい自動車を確認するために役立つのが、国土交通省が公表しているメーカー・車種別の燃費を一覧できるページです。
https://www.mlit.go.jp/jidosha/jidosha_mn10_000002.html

このサイトでは、「普通・小型自動車/軽自動車/輸入自動車」の種類別・メーカー別で、様々な車種の燃費を比較することができます。

加えて、燃費の表示方法は、「WLTCモード」「JC08モード」「10.15モード」の3種類に分かれています。これは燃費基準値の測定方法の違いによるもので、一般の乗用車に適用される測定方法はカタログ燃費と実燃費の乖離を埋めるために「10.15モード」→「JC08モード」→「WLTCモード」と変遷を経てきました。

「10.15モード」は、主に市街地での走行を想定した加速、減速、停止の単純なパターンを中心にした測定方法で、1991年から行われているものです。そこに、郊外での走行パターンや、複雑なアクセル操作も取り入れて2013年から導入されたのが「JC08」モード。そして2017年からは、世界的な統一基準の「WLTCモード」が加わりました。

WLTCモードの大きな特徴は、「市街地モード」「郊外モード」「高速道路モード」の3つのモードが併記されていることです。このことで、ユーザー側も使用状況に合わせた燃費をより正確に予測することが可能になりました。

車の燃費を計測する方法

最近の車には燃費計がついているものが増えています。

スピードメーターや燃料計が表示されるメーターパネルの中には総走行距離を表示する「オドメーター」と区間走行距離を表示する「トリップメーター」が必ずついています。このほかに、さらに「燃費計」が装備されていて、瞬間燃費、平均燃費、区間燃費などが表示される場合があります。燃費が気になる人にとっては非常に便利な機能です。

燃費計がついていない車に乗っている場合は、自分で燃費を計算することができます。計算方法にはいくつか種類がありますが、簡単なのは「満タン法」と呼ばれるものです。手順は次のとおりです。

  1. 満タンに給油してトリップメーターをリセットする
  2. 走行して、給油ランプが点灯するくらいまでガソリンを消費する
  3. 再び満タン給油する
  4. トリップメーターに表示されている走行距離(km)を、3で給油したリッター数(L)で割る

燃費は、

走行距離÷給油量

という式で計算できるので、このやり方で実燃費がわかります。

なお、数値を入力すると実燃費を計算してくれるスマホアプリもたくさんあります。過去の燃費の履歴から平均燃費を算出して表示してくれる機能などがあるので、使ってみるといいでしょう。

車の燃費が悪くなる原因

同じ車に乗っていても、車の燃費が悪くなってしまうことがあります。燃費が悪くなる主な原因について知っておきましょう。

エンジンオイルの汚れや劣化

エンジンオイルはエンジン各部を円滑に動かす循環作用、燃焼によって発生する汚れを取り込む清浄分散作用、防錆作用、密封作用、冷却作用など様々な役割を担っています。

このエンジンオイルが汚れたり劣化したりすると、エンジンがベストな状態に保つことが難しくなります。その結果、効率性が落ちて燃費が悪くなるという結果を招きます。エンジンオイルは定期的に交換することが大切です。

タイヤの空気圧や劣化

タイヤの空気圧も燃費に大いに影響します。空気圧が減るとその分、エネルギーロスが発生し、燃費が悪くなります。また、空圧が低下するとタイヤの劣化も進みやすくなります。タイヤの溝が摩耗すると燃費が悪くなるだけではなく、スリップやブレーキ性能低下の問題も出てくるので、必ず早めに交換してください。

もう一つ、タイヤの種類が車に合っているかどうかも要チェックです。純正タイヤから別のタイヤに交換するときは、とくに慎重に選ぶ必要があります。

運転の方法

運転の方法によっても、燃費が悪くなる場合があります。アクセルを踏み込みすぎると燃費が悪くなることはよく知られていますが、アイドリングを長く行うのもNGです。とくにエアコンをつけている状態でアイドリングを多用すれば、ガソリンをどんどん無駄に消費してしまいます。

車の燃費を向上させるテクニック

運転の方法のところでも触れましたが、車の燃費を向上させるにはある程度の運転技術が必要になってきます。以下、そのポイントをご紹介します。

平均燃費・実燃費の高い車は? 燃費が悪くなる原因や改善のコツも紹介

急加速や急ブレーキを控える

乱暴にアクセルを踏み込む、急発進や急加速をする、急に離す、急ブレーキを踏む……などの行為はどれも燃費を悪くさせる要因です。とは言え、加速の際にエンジンの回転数が低すぎるのも燃費効率の悪化を招きます。車の排気量、重量、性能に合わせて、スムーズな加速の仕方を覚えて実践することが、燃費向上に役立ちます。

できるだけ一定の速度で走る

走行中はできるだけ一定の速度を保ち、車間距離も余裕を持って保つことで、加速や減速の回数を減らすことができます。アクセルは一定の間隔で踏むように、ブレーキングも余裕を持って行うようにすることが燃費向上のコツです。

無駄なアイドリングをしない

10分間のアイドリングをすると、エンジンや排気量によっても違いますが、平均130ccのガソリンを消費すると言われています。長時間のアイドリングや空ふかしなど、余計な燃料消費をする行為はなるべくしないことが大切です。渋滞などで長時間停止するときなどはアイドリングストップをしましょう。

平均燃費・実燃費の高い車は? 燃費が悪くなる原因や改善のコツも紹介

消耗品の交換や燃料添加剤の使用

運転技術ではありませんが、車のメンテナンスをしっかりと行うことも燃費改善に役立ちます。上で触れたエンジンオイルやタイヤの交換に加えて、エンジンオイルフィルターの交換、スパークプラグの交換、エンジンリフレッシュのための吸気系・燃焼系洗浄なども必要に応じて実行しましょう。また、ホイールを軽量タイプのものに変える、吸排気系パーツを交換することでも燃費が向上する可能性があります。

さらに、燃料添加剤と呼ばれる製品の中に、燃費の改善やエンジンのパワーアップを目的としたものがあります。これらには、エンジンの燃焼効率を高めることで燃費性能を向上させる、あるいは燃費悪化の原因となる汚れを除去する、といった効能が謳われています。燃費性能にこだわるなら、こうした製品を試してみるのもいいでしょう。

燃費性能の良い車ランキングの上位車は?

国土交通省は、「ユーザーの省エネルギーへの関心を高め、燃費性能の優れた自動車の開発・普及を促進するため」という目的のもと、「燃費の良い自動車ベスト10」を公表しています。
https://www.mlit.go.jp/report/press/jidosha10_hh_000263.html

ここでは、令和3年末時点の同ランキングから、代表的な車種を紹介します。

普通・小型自動車部門の1位「ヤリス(トヨタ)」

トヨタを代表するコンパクトカーで、日本ではヴィッツ、海外ではヤリスの車名で販売されてきましたが、2020年のモデルチェンジから、国内での車名もヤリスに統一されました。ヤリスは全車種で高い燃費性能を誇り、ハイブリッド車では、WLTCモードで36km/Lと普通車部門で1位となっています。

元々ヴィッツは低価格、低燃費、高い実用性で定評がありましたが、ヤリスではさらに走行性能が大幅に進化しました。難しいとされる、エンジンの燃費性能と出力性能の両立を実現し、軽量化と低重心化によって軽快な走りを楽しめる車になっています。

軽自動車部門の1位「アルト(スズキ)」

1979年に発売開始された、スズキを代表する軽自動車のロングセラーモデルがアルトです。現行モデルでは、モーターでエンジンをアシストするマイルドハイブリッドと、減速している際に惰性で動くエンジンのエネルギーを利用して発電する「エネチャージ」というスズキ独自のシステムを採用することで、軽自動車部門でトップクラスの高い燃費性能を実現しています(令和3年末時点ではWLTCモードで25.8km/L)。

燃費性能では普通車の上位車種よりも劣るものの、車両本体価格や税金なども含めて総合的に見ると、コストパフォーマンスが魅力となるモデルと言えるでしょう。

燃費性能は車の経済性に直結するポイントです。上記を参考に、燃費性能の良い自動車を選んだり、自分の車の燃費改善に取り組んだりしてみてはいかがでしょうか。

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