かっこいい!の視点で選ぶ軽自動車ベスト10
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維持費が安く経済性に優れ、サイズが小さく取り回しに優れる軽自動車は、いまや日本における新車販売の約4割にまで達していて、子育て層を含め若い人から高齢者まで幅広いユーザーの日常の足として重宝されています。
小さなサイズでありながら、より広くて便利に使えることが求められ、このところずっと「スーパーハイトワゴン」と呼ばれる、全高1700mm以上と車高が高くてスライドドアを備えた車種の販売が好調です。
さらにはデザインについても、より個性的で特徴のあるデザインの車種の人気がこれまでにも増して高まっているのも最近の傾向です。そこで本企画では、絶対的な販売台数よりも、かっこいいデザインだからこそ選ばれている点に着目して、筆者がセレクトしたベスト10の個性的な車種を紹介します。
※記載の金額は2025年7月時点のものです。
軽自動車にかっこいい車はある?
OEMも含めると軽自動車の数は一昔前と比べてかなり多くなっており、その内容も多様化しています。少しでもライバルよりも目を向けてもらえるようにと、より個性を強めた車種が増えています。普通乗用車の世界ではありえないような個性的なデザインの軽自動車がいくつもあって人気を博しています。
例えば「かっこいい」要素のある軽自動車にはどんなものがあるか挙げてみましょう。
SUVなところがかっこいい軽自動車
SUVテイストのデコレーションを施した車種がどんどん増えて豊富に選べるようになりました。見た目だけでなく走りの部分でも、悪路走破性を高めるためのデバイスが搭載されているのも、とくに降雪地のユーザーにとって頼りになります。小さくてもジムニーのような本格派もあります。
かわいくてデザイン性の高い軽自動車
女性ユーザーの比率が高い軽自動車の世界では、普通乗用車にはない、いかにも若い女性が好みそうなかわいらしいデザインの車種がいくつもあります。メーカーにとっても軽自動車だからこそ躊躇することなく思いきったことができて、それがまた人気を得るという好循環を生み出しています。
超個性派でかっこいい軽自動車
小さくて価格や維持費が安くてパーソナルユースが中心の軽自動車では、ユーザーも「欲しい!」と思ったクルマをより気軽に購入できるという面もあります。コペンやN-ONEのような超個性的なクルマが登場から時間が経過してもバリバリ現役で数としては多くないながらも一定の台数がコンスタントに売れるのは、そうした事情も大きいといえます。
そんな「かっこいい」の視点で選んだランキングを以下で紹介します。
1位:ジムニー(スズキ)

本格的な4×4のメカニズムを持つ世界最小のオフローダーとして、驚異的な悪路走破性を誇るという唯一無二のクルマです。その性能を求めて購入する人も少なくありませんが、実はこのデザイン、このかっこよさに惹かれたという人のほうがはるかに多いのです。あまりの人気で当初から納期の長期化が話題となっているのもご存じのことでしょう。
1970年の誕生から半世紀を超える歴史の中で、モデルチェンジはわずか3回のみ。2018年に登場した現行の4代目は、かつてなくデザインが高く評価され、いくつものアワードを世界中で受賞してきました。カクカクしたフォルムと親しみやすいカジュアルな雰囲気が特徴で、かわいらしいボディカラーもよく似合います。見た目とともに走りも洗練されて、快適になった乗り心地はこれまでとは別物です。
装備の差により3つのグレードが12万円あまりずつの価格差でランアップされていますが、見た目にこだわる人は2トーンルーフやアルミホイール、LEDランプなどが付く最上級「XC」を選ばない手はありません。
ラビットの「ジムニー」中古車販売価格:29万円~245万円(2025年7月時点)
新車価格:165万4400円~200万2000円
2位:デリカミニ(三菱)

2020年に登場したeKクロススペースが、2023年にマイナーチェンジする際に、「デリカミニ」に生まれ変わりました。このところSUVテイストの軽ハイトワゴンが増えてきた中でも、デリカミニの本物感は異彩を放っています。おなじみの「デリカ」という車名に興味を持ったという人も少なくなく、そのイメージどおりのかっこいいデザインも受けて、売れ行きは変更前の3~4倍に激増したというから驚きです。
せっかくデリカミニを買うなら、外径の大きなタイヤを履き、ダンパーを専用にチューニングした足まわりが与えられる最上級の「Tプレミアム」の4WDが本命で、実際にその販売比率が非常に高くなっているのも、軽自動車の世界では異例のことです。
デリカらしくアウトドアで使われることを想定してシートに撥水性のある生地を用いるなど、いくつか専用の装備も用意されています。
ラビットの「デリカミニ」中古車販売価格:179万円~259万円(2025年7月時点)
新車価格:183万7000円~227万1500円
3位:ハスラー(スズキ)

SUVブームといわれてだいぶ時間が経ちましたが、軽自動車の世界には少し遅れてその波がやって来ました。そんな中で、いちはやくハイトワゴンとSUVを融合したクロスオーバーとして登場したのが初代ハスラーです。SUVテイストのかっこいいスタイリングに丸目のヘッドライトを組み合わせた愛嬌のある容姿が受けて、いきなり大人気車になりました。
2020年に登場したキープコンセプト2代目は、「もっとアクティブな軽クロスオーバー」を掲げ、ひと目でハスラーとわかるデザインながら、ウインドウを立てて室内空間をより広く確保するとともに、リアシートを倒すと段差がなくフラットになるなど、より実用性が高められています。3つの丸型のカラーガーニッシュを並べた斬新なインパネも、見た目がかわいらしいだけでなく非常に機能的です。
2024年には、よりSUVテイストを高め専用色まで用意した「タフワイルド」がカタログモデルとしてラインアップに加わりました。
ドレスアップ系やアウトドア系の純正アクセサリーが驚くほど多彩に用意されているのも特徴です。
ラビットの「ハスラー」中古車販売価格:39万円~227万円(2025年7月時点)
新車価格:151万8000円~202万1800円
4位:コペン(ダイハツ)

世界の名だたる自動車メーカーの多くがオープンカーをラインアップしていることをふまえ、ダイハツも身の丈にあったオープンカーを出そうとの思いから生まれたのがコペンです。
丸目と尻下がりのフォルムが印象的だった初代のあとを受けて2代目が登場したのが2014年のこと。ワンタッチで電動開閉が可能で手軽にオープンエアドライブを楽しめる「アクティブトップ」とともに、樹脂製のボディパネルの着せ替えを可能とした独自の「ドレス-フォーメーション」の採用が大きな特徴です。
すでに登場から10年以上の時間が経過していますが、唯一無二の軽2シーターオープンの人気は根強く、一定の台数がコンスタントに売れつづけています。
2025年6月時点で現役モデルは、代表的な「ローブ」と、初代の面影を感じさせる「セロ」と、トヨタのスポーツカーブランドである「GRスポーツ」がラインアップされています。一方で、流通台数は少ないですが、SUVと融合した挑戦的なデザインの「エクスプレイ」も中古車なら探せます。RECARO、MOMO、BBS、ビルシュタインといった名門のアイテムが標準装備される「S」グレードも人気です。
ラビットの「コペン」中古車販売価格: 54万円~219万円 (2025年7月時点)
新車価格:198万3300円~255万6400円
5位:N-ONE(ホンダ)

ホンダのNシリーズには、N-BOXという軽自動車界の大御所が存在しますが、その一方で独自の存在感を発揮しているのがN-ONEです。特徴的なスタイリングは、ホンダの乗用車の原点である往年の「N360」に由来するもので、「丸・四角・台形」を基本のカタチとしています。
現行型は2020年に登場した2代目となりますが、実はそこがポイントです。プラットフォームやパワートレイン、先進運転支援装備など中身が新しくなりながらも、ボディパネルを初代からそのまま流用するという、前代未聞の手法でモデルチェンジしたのです。理由は初代のタイムレスなデザインが非常に好評だったからにほかなりません。初代からの変更箇所はごく少なく、一見すると見分けがつかないほどです。
N-ONEには、「オリジナル」「プレミアム」「プレミアム ツアラー」「RS」という4つのバリエーションがあり、それぞれわかりやすく性格づけされていて、エンジンやカラーコーディネートも相応しいものが組み合わされています。
このまま延々と「日本のMINI」のようなイメージで存在しつづけてくれるといいなと思います。
ラビットの「N-ONE」中古車販売価格: 40万円~199万円 (2025年7月時点)
新車価格:173万4700円〜217万3600円
6位:スペーシアギア(スズキ)

車名のとおり見るからに広そうなフォルムで、2代目の途中で「ギア」という新たな個性が加わりました。
現行の3代目は、持ち前の広い室内空間を想起させるフォルムをそのままに、「もっと自由に」「もっと使いやすく」という想いから、頑丈で大容量のコンテナをモチーフとしたデザインを内外装の随所に取り入れているのが特徴です。コンテナのプレス面を連想させるボディサイドのビード形状や、カドを面取りしたような造形の外観デザインとなっています。
また、スペーシア全車で、リアシートにリラックスして座れる「オットマンモード」、荷物の落下を防ぐ「荷物ストッパーモード」、走行中に安定した姿勢を支える「レッグサポートモード」という3通りのモードを使い分けることができる「マルチユースフラップ」というユニークな機能を採用したのもポイントのひとつです。
ギアは日常の行動範囲の中で気軽に思い切りアウトドア気分を楽しんで欲しいという思いから、1日当たりの平均走行距離とされる10マイル=約16kmに由来する「10マイルアドベンチャー」をコンセプトにデザインされていて、スタイリングの評判は上々です。
装備面では撥水加工シートや防汚タイプのラゲッジフロア、ステアリングヒーターが全車に標準装備されるのも特徴です。
ラビットの「スペーシアギア」中古車販売価格: 159万円~168万円(2025年7月時点)
新車価格:195万2500円~221万7600円
7位:ムーヴキャンバス(ダイハツ)

自身のライフスタイルを楽しむ女性ユーザーに向けて、デザイン性と機能性を兼ね備えた新感覚のスタイルワゴンとして企画されたムーヴキャンバスは、初代も若年層を中心に幅広い世代の女性から人気を博しました。
2代目もひきつづき「わたしのキャンバス」として、メインターゲットである若い女性をはじめ、ライフスタイルを楽しむ女性ユーザーに寄り添うべく開発されています。かわいらしくて遊び心のある好評のデザインとともに、これぐらいの車高でスライドドアを備える点が大きな特徴です。
2代目では、持ち前のかわいらしさをすっきりと洗練させた「ストライプス」と、上質で落ち着いた「セオリー」という2つの異なる個性がラインアップされています。また、こうしたクルマながら走りを求めるユーザーに向けてターボが設定されたのも朗報です。
ラビットの「ムーヴキャンバス」中古車販売価格:98万円~216万円 (2025年7月時点)
新車価格:157万3000円~200万7500円
8位:サクラ(日産)

三菱の兄弟車「eKクロスEV」とともに、軽の乗用車で唯一の電気自動車で、一充電あたりの航続距離が180kmにもかかわらず、売れゆきは概ね好調です。そんなサクラは日産の軽自動車の中ではフラッグシップに位置づけられています。それに合わせてガソリンエンジンを積むデイズに対して内外装がほぼ全面的にデザインし直されています。
緻密に造形されたボディパネルからして、軽自動車らしからぬ雰囲気を放っていて、一文字のテールランプなど灯火類の意匠もかっこよく、印象的です。
インテリアも広い範囲に上質なファブリックが配されていて、およそ軽自動車の水準を超えた上質さアピールしています。ステアリングが本革巻になり、ブラックを基調にベージュシートが組み合わされる「プレミアムインテリアパッケージ」がオススメです。
そうした目で見て感じる洗練された雰囲気が、モータードライブによる静かでなめらかで力強い走りによく似合っています。
新車価格:259万9300円~308万2200円(補助金含まず)
9位:タフト(ダイハツ)

かつてなかったタイプの軽クロスオーバーとして、“Tough & Almighty Fun Tool ”「日常からレジャーシーンまで大活躍、毎日を楽しくしてくれる頼れる相棒」をコンセプトに2020年に登場したタフトは、日々の使い勝手のよさと、休日には非日常感を味わわせてくれるクルマを目指して開発されています。
前半分はドライバーのための「クルースペース」、後ろ半分は荷物を積むための「フレキシブルスペース」として、それぞれ最適な機能が与えられています。中でも、頭上のシェードを開けると空と一体になれるかのような開放感を味わえる「スカイフィールトップ」は、軽自動車ではなかなか心当たりがありません。
スクエアで力強いフォルムが特徴で、クロームやダーククロームのパーツが印象的な特別仕様車もあります。
165/65R15という軽自動車としては異例の外径の大きなタイヤを履くとともに、190mmもの地上高を確保したことで、印象的なスタイリングを実現するとともに悪路走行への対応力も高まっています。
かっこいい見た目のイメージに相応しく、走りもドライバーズカーであることを意識してチューニングされていて、ひきしまった足まわりによりキビキビとしたハンドリングを楽しめます。
ラビットの「タフト」中古車販売価格:119万円~167万円(2025年7月時点)
新車価格:141万9000円~181万5000円
10位:eK クロス(三菱)

日産の兄弟車であるデイズはオーソドックスなデザインであるのに対し、三菱版のekクロスはSUVテイストが与えられているのが特徴です。“パフォーマンス軽SUV”と名乗るとおり、SUVテイストをふんだんに盛り込んでアクティブな雰囲気を実現した、三菱らしさ満載の1台です。
デイズとは、軽自動車の常識を超えた質感を誇る点では共通していますが、外観だけでなくインテリアも差別化されていて、シート生地のデザイン、色の設定や、オプションでアウトドアユースに備えて汚れを水洗いできる樹脂製の「オールウェザーマット」が用意されている点も異なります。ブラック&タン内装を選ぶこともできます。
また、悪路走破性を高める「グリップコントロール」が全車に標準装備される点も異なります。
最近では見慣れましたが、発売されてしばらくは、このサイズでこうしたSUVテイストのデコレーションを施したクルマというのはなかったことから、街を走っていると周囲からの熱い視線を感じたものです。
登場から時間が経過していますが、これぐらいのあまり高くない車高でユニークなデザインのクルマを求める人にはもってこいの1台といえそうです。
ラビットの「eKクロス」中古車販売価格:122万円~159万円 (2025年7月時点)
新車価格:169万7300円~206万300円
かっこいい軽自動車を手に入れよう!
このように軽自動車には魅力的なデザインのクルマがいくつもあります。それぞれ個性を際立たせていて、中には軽自動車のカテゴリーにしか存在しないようなユニークなクルマも見受けられます。
もちろん軽自動車はサイズが小さくて取り回しに優れ、維持費の負担を低く抑えられることから、購入のハードルが低いことも、あらためて念を押しておきましょう。
そんなかっこいい軽自動車が豊富に選べる中から、お気に入りの1台をぜひ見つけてみませんか?
企画監修・執筆

モータージャーナリスト
岡本 幸一郎
幼少期から早くもクルマに目覚め、街を走るクルマの車名をすべて言い当てるほどに。自動車情報ビデオマガジンの制作や自動車専門誌の編集に携わったのちフリーランスへ。あらゆるカテゴリーを幅広く網羅し、ユーザー目線での情報発信を身上としている。乗り継いだ愛車は25台。日本自動車ジャーナリスト協会会員。2024-2025年日本カー・オブ・ザ・イヤー選考委員。
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