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ユーザー車検のメリット・デメリットとは
自動車を所有している限り避けられないのが「車検」。まとまった出費が必要となるため、車検の時期が近付くと頭が痛い、という方も多いのではないでしょうか。
そんな時、検討してみたいのが「ユーザー車検」。名前の通り、業者を通さずにいわばセルフサービスで自動車を持ち込み行う車検のことで、手数料などを節約できるほか、様々なメリットのある車検です。この記事では、ユーザー車検のやり方やそのメリットについて解説します。

ユーザー車検のメリット

ユーザー車検には様々なメリットがあります。詳しく見ていきましょう。

車検の費用が節約できる

車検の際に必要な点検や整備を業者に依頼せず、自分で手配するため、基本整備料や代行手数料などの費用を節約することができます。

自分の所有する車に詳しくなる

ユーザー車検を通じて、車の整備や点検の知識が増えるため、車のトラブルに早く気づいたり、トラブル発生時に適切な対応を取ったりすることができるようになる人もいます。

車の税金や保険料に関する知識が増える

車検時には、車に関する税金や保険の手続きも必要になります。自ら車検を行うことで、こうした税金や保険料に関する知識が増え、理解が深まります。

ユーザー車検のデメリット

ユーザー車検には、以下のようなデメリットがあることもしっかりと把握しておきましょう。

時間を拘束される

運輸支局に車を持ち込むのは平日に限られています。また、車検には最大3時間程度の時間がかかることを覚えておきましょう。

手間がかかる

検査項目を調べたり、自分で車をチェックしたりするなど、車検の下準備にも思いのほか手間がかかります。また、車検の結果、不備が見つかると、整備しなおさなければならなくなります。

ユーザー車検

ユーザー車検の費用

次に、実際にユーザー車検では、どの程度の節約が可能なのかをご説明します。

一般的に車検にかかる費用は、「法定費用」と「諸費用」に分けられます。
法定費用とは「検査手数料」「自賠責保険料」「自動車重量税」の3つを合わせたものです。

一方、諸費用とは、車検を代行業者に依頼した場合に発生する費用です。主に、「法定24か月点検費用」「検査料」「部品交換代」「代行手数料」などが含まれます。

法定費用は、ユーザー車検であれ、業者代行であれ、金額は変わらず、節約することはできません。ユーザー車検で節約の可能性があるのは、諸費用の中の「検査料」「部品交換代」「代行手数料」などの部分です。車種やご自身の車の状況、また、メンテナンス技術の有無などによって変わりますが、多ければ数万円の節約も可能です。

また、一般的に代行業者に依頼した場合は車検と合わせて「法定24か月点検」を行いますが、ユーザー車検ではこの法定24か月点検を別途行う必要があり、自分で点検しない場合にはやはり費用が発生します。

車検に必要な様々な書類作成や手続きの手間も合わせて考えると、ユーザー車検は思ったほど割安感を感じられなかった、という経験談も見られます。保有する車やご自身の状況に応じて、検討してみてください。

ユーザー車検に必要な書類

ユーザー車検は、下記7種類の書類を車検当日までにご自身で揃える必要があります。
なお、4~6の書類は、車検当日に運輸支局で入手することができます。

1.車検証(自動車検査証)

自動車が保安基準に適合していることを証明する書類です。公道を走る際には、必ず携帯する義務があります。

2.自動車損害賠償責任保険証明書

自賠責保険は、車やバイクを所有する際に必ず加入する「強制保険」で、その加入を証明する書類が、自動車損害賠償責任保険証明書です。車に乗る際は必ず携帯する必要があります。

3.自動車税納税証明書

自動車税の納付状況を表す書類です。

4.自動車検査票

検査項目ごとの合否を記録する用紙です。この票の全ての項目に合格印が押されなければ、車検には通りません。

5.自動車重量税納付書

車検の際に、自動車重量税を納付するための書類です。税額に相当する金額の印紙を添付して申請します。

6.継続検査申請書

車検証をコンピューターで発行するために必要なOCR用紙で、正式には「専用3号様式」と呼ばれています。車検終了後にこの申請書を運輸支局のコンピューターに入れると、記載内容に応じた車検証が交付されます。

7.定期点検整備記録簿

12か月点検や24か月点検などの法定点検の内容を記録する用紙です。部品の適切な交換時期を判断したり、過去の点検整備の記録を確認したりするために重要な記録簿です。
この記録簿は車の購入時に付属していますが、ない場合は各種サイトからダウンロードも可能です。

ユーザー車検②

ユーザー車検の流れ

ユーザー車検完了までの流れを説明します。
事前に必要な準備をしっかり整えて、当日はスムーズに車検を終えるようにしましょう。

1.ユーザー車検の予約

国土交通省の管轄下のインターネット予約システムで、ユーザー車検の予約が24時間可能です。なお、軽自動車は、軽自動車検査予約システムからの予約となります。軽自動車に限り、平日のみですが運輸支局で電話予約も受け付けています。
いずれかの方法で、事前に予約を済ませましょう。

2.予備検査

通常の車検をスムーズに通過するために行う予備検査は、通常の車検を受けるときと同じ陸運局、または、民間が運営する予備検査場で受けることができます。検査は通常の車検の同様で、車が問題なく車検に通るかをチェックしてくれます。

自動車に関する知識が乏しいユーザーが、専門家のチェックを受けることなくユーザー車検を通すのは実際には難しいため、有料ではありますが、予備検査をすることをおすすめします。なお、予備検査の有効期間は3か月なので、本番の車検の予定を考慮して行ってください。

3.必要書類の入手

ユーザー車検を通すには、前項でご説明したように

  • 車検証
  • 自動車損害賠償責任保険証明書
  • 自動車税納税証明書
  • 自動車検査票
  • 自動車重量税納付書
  • 継続検査申請書
  • 定期点検整備記録簿

の7種類の書類が必要です。このうち、自動車重量税納付書、継続検査申請書、定期点検整備記録簿は、車検当日、運輸支局で入手することができますが、その他の書類は、事前に揃えておきましょう。

4.受付

ユーザー車検当日は、事前に予約した予約番号を伝え、書類一式を提出した上で、受付を済ませます。また、自動車重量税と検査手数料の支払いも行います。

5.検査ライン

自動車に乗り、検査ラインで検査を受けます。ここでは、書類に記載されている自動車と実際の自動車が同一かどうかの確認、自動車の外回りや下回りのチェック、ヘッドライト/スピードメーター/ブレーキなどの性能確認、その他決められた項目の検査が行われます。

なお、1回の検査申請で検査ラインに入場できる回数は3回までです。

6.自動車検査表提出

検査に合格し、書類一式を窓口に提出すると、新しい車検証と検査標章(ステッカー)が交付されます。以上で、ユーザー車検が終了します。

なお、検査が不合格の場合は、その箇所の整備を行った後に再検査を受けます。

ユーザー車検にはメリットも多いですが、ある程度専門的な知識も必要で、ハードルが高いと感じられる一面もあります。自信がないな、という場合はお近くの中古車販売店などで相談をしてみましょう。

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